昏睡状態のおじいちゃんが教えてくれた「生きる」ということ
大好きなおじいちゃんが、脳梗塞を起こし、意識がもう戻らない状態だと言われました。
いつ、どうなるか分からないらしい。
急遽、お休みをいただき、旦那さんも東京から来てもらい、病院へ。
病室には、昏睡状態のおじいちゃんがいました。おじいちゃんのもとには、たくさんの人がかけつけました。
おじいちゃんは、たくさんの趣味があります。
釣り、山、音楽、機械いじり、庭いじり…。
お相撲を見るのも好きだね。
色んなことを良く知っていて、私に色んな世界を見せてくれました。そして、また、私が見て来た世界をシェアすると、それに対して興味を持ち、楽しそうに聞いてくれます。
私の知っているおじいちゃんは、口数がとても多いわけではないけど、よく笑い、人の話をよく覚えている人。いつも楽しそうに人との思い出話を語ってくれます。
自分が触れることや、出逢った人のことを、よく知ろうよく知ろう、と、好奇心旺盛な人です。
きっと、1つ1つの物事、1人1人の人を、大切に大切にするという、そんな信念があるんだろうなぁ。
昏睡状態のおじいちゃんは、何かを伝えたそうでした。多分、私たちの声は聞こえているんだと思う。
今もなお、毎日を、丁寧に、一生懸命に生きてるおじいちゃん。もっと知りたい、もっと聞きたい、もっと愛したい…そんなおじいちゃんの気持ちが、見てとれるようでした。そうは思っても、うまく動けなくなって、とても歯痒い気持ちなんだろうな、と思います。
私は、今とても健康で、愛する人にも囲まれている。
おじいちゃんの、その想いを、私が代わりに行動にして、またおじいちゃんに、私が見て来た世界をシェアしてあげたら、
きっと、おじいちゃんも喜んでくれるやろぉな。
ずっと、私が笑顔でいることを、見守ってくれているおじいちゃん。私のことを守ってくれる旦那さんが現れるまで、必死に私の幸せを願ってくれていたんだろうね。ありがとう。
少しは、安心してくれたかな。私はこれから、しっかり、おじいちゃんの想いを引き継いで、力強く、優しく、笑顔で生きていくね。
おじいちゃんも、今は寝たきりかもしれないけど、まだまだ、自分の人生、全うしてね。